NAMMが始まる直前、
1月21日にこんな妄想を呟いてました。
KORG Volcano 好評だったVolcaシリーズを三位一体化。更にPCM音源を新たに追加し、ユーザーサンプリングが可能に。PCMをアナログフィルターへ通すことも可能で音作りの幅は無限大に。PCMとグルーブシーケンサーのデータはSDカードへ保存可能。NAMMでこんなん出てよ!
— いーえるP (@ELPTinySymphony) 2014, 1月 21
まさか希望そのままの機種が出るとは思いませんでした。
それがElektron Analog Rytmです。
AIRA TR-8の誘惑を跳ね除けたものの、ムジークでRhythm Wolfの出現。
目移りしまくってますが、ここはやはりサンプルプレイバック音源まで搭載したアナログリズム音源の真打Analog Rytmしか無い!
え、Jomox XBase999もあるって?
高価だしシンセサイズ機能が弱いかなーと思いまして。私シンセフェチだし。
日本上陸間近となったAnalog Rytmですが、日本公式サイトは本国にあるFAQが無かったりと若干残念なので、その辺で得られた情報をまとめています。
※日本語サイトで得られる情報はスルーしてます。
8つのアナログドラムボイスとは
すべてのアナログドラムボイスには、全く同様のデジタル・サンプルプレイバック音源、アナログ・オーバードライブ回路、マルチモード・フィルタを搭載。違いは各担当音色に特化されたパーカッション・サウンドジェネレータにあります。各サウンドジェネレータの特徴を見ていきましょう。
1.BD(バスドラム)
2オシレーターによるドラム・サウンドジェネレータ。
2.SD(スネアドラム)
2オシレーターによるドラム・サウンドジェネレータ。
3.RS/CP(リムショット又はハンドクラップ)
2オシレーターによる機能に加え、リムショット合成のための特別な回路を追加。
4.BT(バスタム)
レゾナント・シングルオシレーターによるパーカッション・サウンドジェネレータ。
5.LT(ロータム)
レゾナント・シングルオシレーターによるパーカッション・サウンドジェネレータ。
6.MT/HT(ミドルタム又はハイタム)
レゾナント・シングルオシレーターによるパーカッション・サウンドジェネレータ。
7.CH/OH(クローズ又はオープンハイハット)
6オシレーターによるメタリック・サウンドジェネレータ。
8.CY/CB(シンバル又はカウベル)
6オシレーターによるメタリック・サウンドジェネレータ。
以上、なんと合計21のアナログオシレータを搭載しているようです。 バッチリ21オシレータ搭載でした。
CH/OH、CY/CBの各生成に使われている6オシレーターとは
6オシレーターとはずいぶん豪華ですが、これ、TR-808の発音構造を忠実に模倣した結果かもしれません。(あくまで推測です)
TR-808のサービスマニュアル該当部分を見てみましょう。ブロックダイアグラムを見るに『6つのパルス波をバンドパスフィルタに通し、VCAでクリップさせる』事によってあのサウンドを出しているようです。Analog Rytmも同じ事を行っているのかもしれません。
フィルタについて
Analog RytmにはAnalog Fourに搭載されているラダー・フィルタが搭載されていません。
Analog Fourは1ボイス当たりラダー・フィルタとマルチモード・フィルタの合計2基のVCFを備えますが、Analog Rytmはマルチモード・フィルタのみとなっています。
どこまでがアナログなのか
アナログ・パーカッション・サウンドジェネレータから音声出力までの全ての信号経路は完全にアナログ。また、外部の入力からマスター・コンプレッサーを通って出力される信号経路も完全にアナログ。
デジタルなのはディレイとリバーブですが、この二つはセンドとして機能。
また、ENVとLFOはデジタル制御。これはAnalog Fourも一緒です。
この構成、Alesis Andromedaと似てますね。AndromedaもENV・LFO・空間系FXはデジタルで、VCO・VCF・VCA・ディストーションがアナログなんです。
サンプル再生エンジンについて
16ビット/48kHz/Monoのサンプルを1Gまで利用可能。これ以外のサンプルレートで作られたWAVも転送出来ますが、内部で変換されます。
サンプルは音階演奏、ループ、リバースも可能。広範囲なエディットが可能と書かれていますが、詳細については分かりません。
ラウンドロビン、ベロシティレイヤー出来ると嬉しいですが、実装されているかは不明。
マニュアルPDFの公開が待たれる所です。
ラウンドロビン、ベロシティレイヤーには対応していませんでした。
【実機が届いたので少し追記します】
本体へサンプルを転送するには無償配布されているElektron C6を使用します。
C6のウィンドウへ転送したいWAVをドラッグアンドドロップし、Sendボタンを押すと、グローバルメニュー内で確認出来る本体のストレージ領域へ”0″という(デフォルト)名称で保存されます。
これを右矢印キーで選択しプロジェクトへ読み込むことで各キットのSampleページのリストから選ぶことが可能となります。
※詳細は新しい記事で説明する予定です。
で、肝心の音ですが、
Youtubeからライン録音の動画を集めてみました。
公式のサウンドデモはこちら。
すんばらしぃ。
自分でやってみても実感しましたけど
意外とボカロやDTMと愛称良いんですよね、アナログ系機材って。
何より音そのものが良いし。
コメントども。確かにそうかもですね。
声という楽器はアナログシンセならではの超高音・低音が必要なわけでも無いですしね。