今更の話で恐縮ですが、2012年11月に発売したリアルアナログのTB-303クローン「Cyclone Analogic Bass Bot TT-303」が気になるんです!
特にレゾナンスの効き方が好みなんです。
TB-3でこのレゾナンスのアタック感を出せたらと思い、試行錯誤したものの何か違う。
TB-303オリジナルと比べてどうだとかじゃないんです。
聴いた瞬間ハートを射抜かれました。
Cyclone Analogic Bass Bot TT-303 公式ショップ
http://www.cyclone-analogic.fr/en/
でもレゾナンスを上げないサウンドはTB-3の方が好みかも。
実際にTT-303とAIRA TB-3と比べてみましたので、音を聴いてみて下さい。
TB-3の方はモチモチふっくらっとした中低音、エフェクト込の使いやすさ、加えてプリセット後半に収められた4オシレーターを使ったサウンド等、どれも値段からは考えられない素晴らしいサウンドです。
アナログなTTと違いTB-3はフルデジタルなのにこの質感!
ACB音源の実力は凄まじいですね。
※動画ではTT-303よりTB-3の方が若干音量大きめになってしまいました。
しかし、TB-3にはDAWで演奏させる際に面倒な仕様がありまして…
TB-3はDAWからレガートさせられない!
DAWからコントロールする上で、AIRA TB-3とTT-303には大きい違いがあります。
それは、MIDI(DAW)でスライド奏法を完全表現出来るのがTT、出来ないのがAIRA。
両方ともアクセントはベロシティで、スライドは2ノートを重ねて演奏することで可能です。
スライドの利き方が違うんです。
TT-303だと鍵盤演奏でスライドさせられますが、TB-3をDAWやMIDI経由でスライドさせた場合、ポルタメントタイム0のスライドになってしています。
AIRAはACBにより実機同様シーケンサーでスライドを表現しているので、ノートをレガートさせてもポルタメントタイム0のレガートにしかならない!
まさか、と思いRolandのサポートにも確認しましたが仕様だそうです。
一方TT-303はTB-3と違い、ツマミのオートメーションには対応していません。
TB-3の対応CCは以下の通りだそうです。
cc74, Cutoff
cc71, Resonance
cc16, Accent
cc17, Effect
cc12, ENV
cc13, MOD
cc11, X
cc01, Y
オリジナルTB-303とTT-303の相違点
以下はデビルフィッシュ改造で有名なRobin WhittleさんのTT-303解説ページより抜粋してます。
◆Env Modの最大値はオリジナルより約37%強い。
◆レゾナンスのアクセントはオリジナルより約33%強い。
◆VCAチップは現在入手不可能なオリジナル実装品であるBA662に代わり、近代的な拡張版であるBA6110を使用。BA6110で拡張されたダイオードは直線化しているので、多くのBA662と同等に動作。
◆VCAへの制御電流は倍増され、この為VCAの負荷抵抗が約半分になっている。信号レベルはほぼ同じだが、これらの変化はVCAのバックグラウンドノイズ低減に役立っている。
◆レゾナンス両端のログ曲線がオリジナルより広い為、TB-303とポットの位置を同じにした場合TT-303の方がわずかにレゾナンスが強い。
以上が音に関する相違点です。
これ以外にも、
◆不揮発性メモリを搭載している為、パターンの保持にバッテリは必要無し。
◆はるかに大きなパターン記憶容量(224パターン)
◆パターン一つからランダムに様々なパターン生成可能(TB-3と同じ機能ですね)
ちなみにTT-303のデビルフィッシュ改造サービスが予定されているそうです。
出典:Devil Fish mods for the Cyclone Analogic TT-303
http://www.firstpr.com.au/rwi/dfish/TT-303/
おまけ1:オススメの電源アダプターについて
付属する電源アダプターは日本国内仕様ではありませんのでご注意を。電池駆動出来ますので問題はありませんが、電源アダプターで動かしたい場合はDC9V センターマイナス 300mAの物を用意しましょう。
私は下記の電源アダプターを使っています。
DC 3V~12Vまで選択出来るスイッチに加え、センタープラス・マイナス、差込口の径ごとに複数のアタッチメントが付属します。
おまけ2:Soundcloudに投稿した音
おまけ3:Instagramに投稿した動画