前回「DAW・DTM向けCore2Duoマシンレポート」にて行った「確認くんLEVEL-2」ではCPU高負荷時の挙動を知る事が出来ませんでした。
そこで今回は、CPUメーターが振り切れるまでの挙動を確認すべく、ソフトシンセ Arturia MinimoogV(ver1.5)を使用した負荷実験を行ってみました。
Minimoog V 負荷実験の準備
まずはMinimoogVの設定です。
音色はKS_BssThunderを選択。
和音が鳴る様、POLYPHONICをオンにします。
最大同時発音を32に変更
これでMinimoogVは和音が出るようになりました。
※一番右の「ソフトクリッピング」はオフにしています。
負荷実験用MIDIトラックの作成
次に下の様なMIDIトラックを作成。
再生すると徐々に同時発音数が増えて行く様になっています。
これで準備完了です。
負荷実験開始
停止状態のCPUメーター
それでは再生し負荷をかけて行きましょう。
徐々に同時発音数が増えて行きます。
- 1音
- 2音
- 3音
- 4音
- 5音
- 6音
- 7音
- 8音
- 9音
- 10音
- 11音
- 12音
- 13音
- 14音
- 15音
- 16音
- 17音
- 18音
かなりの負荷がかかっているはずですが、メーターの暴れはほとんどありません。 - 19音 — ここで音切れが発生 —
まだCPUフルのランプは点灯しませんが、ついにブツブツと音切れが発生。耳を傷める様なノイズは出ていません。 - 20音
完全に無音状態になりつつも再生動作は続きます。 - 21音
無音状態は続きますが再生動作は続きます。このままループしトラック頭の1音が出る所まで再生させます。 - 2周目1音
トラック頭に戻ると同時に正常な1音を再生。インターフェイス、ASIOのロストもなく安定動作は続きました。
負荷実験を終えて
18音、CPUメーターは丁度90パーセントといった所までの安定発音を確認出来ました。
高負荷時の暴れも少なく、CPUメーターが振り切れても無音のまま再生は続けていました。しかもオートループで2周目に入ったと同時に正常発音という結果には驚きです。
AUDIO I/FがMOTU828ですので、RMEのPCIタイプにでも変更出来れば更に負荷が下がりそうですね。
いかがでしたでしょうか、今回の実験で更にCore2DuoがDAWに向いた物である事が実証出来たように感じています。
8/16追記 – 最大発音数は36
今実験ではCubaseのCPUメーターをフルにする為、比較的重い部類のソフトシンセminimoogVを使用致しましたが、Core2Duoの2コアフルに使い切る場合はminimoogVを2つ立つ上げ、独立した同様のトラックを再生する必要があります。
CPUメーターは1本ですが、実際は2本重なった状態とイメージして頂ければ良いと思います。
この設定でminimoogV最大同時発音数は2倍の36まで発音可能でした。
タスクマネージャのパフォーマンスを確認するとVSTインストゥルメント1スロット目のminimoogVが1つ目のコアを使用し、2スロット目のminimoogVが2コア目を使用していました。
グラフでは1コア目の負荷が若干高いですが、これはCubase自体の処理を1コア目が担当しているという事なのかもしれません。
■2コアフル状態
※ご指摘コメント有難うございました。