私の考える理想の環境は…Athlon64 X2 でガチガチに自作…
とてもじゃないが予算が無くて無理。仮に出来たとしても実は問題は残ってしまうのです。
その問題とは?
以前のmixi日記にも書きましたが、昨今のVSTiシンセは音が良い。特に生楽器系のサンプルプレイバック音源、いわゆるプレイバックサンプラーはソフトの独壇場となっているように思う。
高速なCPUがあれば1台で完結出来るのでは? と思う方もいらっしゃいますでしょうが、ことプレイバックサンプラーはこれに当てはまりません。
プレイバックサンプラーと大雑把に呼称しましたが、我が家の例で具体的に言うと「GigaStudio」「EWQLSO」の2つ。
こういった大容量ソフトサンプラー、CPUパワーはそれほど求めません。RAM・HDへのアクセスが重要なのです。
何故か? ちょっとだけ説明しましょう。
解かりやすくピアノのサンプルライブラリーの場合ですと…
全88鍵盤の1つ1つを「打鍵し音が完全に消えるまで」をステレオサンプリングで収録されています。
これでサンプルの数は88(鍵)×2(ステレオ)=176サンプル。
更に、ベロシティー(打鍵の強弱)8段階分のサンプルを使い、単に音量の変化ではなく「音質」の変化も再現します。
これで176×8(段階)=1408サンプルに。
物によってはリリーストリガー、ダンパーペダルON/OFF、ハーフペダルも収録しますので2000サンプルは軽く超えます。
その容量たるや、1G~2G、サンプルのビット等によってそれ以上になるライブラリーもあるのです。
このような巨大な「ピアノ音色」をPCのRAM上に展開すると、この1音色だけで容量を使いきってしまう、もしくは入りきりませんよね。
そこで採用されている技術が「HDからのストリーミング」です。
打鍵後の数十ミリセカンド分だけをRAMに展開し、残りはHDからストリーミングで再生するのです。HDのシーク・アクセスタイムの遅延分だけRAM上に用意されていれば演奏者はストリーミングを全く意識せず、自然に演奏出来るという訳ですね。
「GigaStudio」「EWQLSO」等、数々の大容量ソフトサンプラーにはこの技術が使用されています。
さて、もうご理解頂けた事でしょう。冒頭の「高速なCPUがあれば1台で完結出来るのでは?」が現時点で実現不能なのは、この「HD・RAMを使ったストリーミング」に関する問題なのです。
解決策として考え付くのは…
1.S-ATAを増設し、外付けHDストリーミング専用ドライブサーバを構築。
2.RAMを大量に積み、ストリーミング無しで使用。
3.複数PCで稼動
予算の都合上、私は3です(笑)
複数台って贅沢かと思われるかもしれませんが、全然安いんです。
GigaStudioなんて、1GのCPUとRAM512Mで余裕の160ボイス同時発音してくれるんですよ。引退したパーツ集めて98SEをインストすれば専用ソフトサンプラーの完成です。
ただし、MIDI入出力とオーディオインターフェイスはいりますね…多少はお金掛かるんです(TT)
私はM-Audio Audiophile2496を刺したサブPCにGIGASTUDIOを入れ、専用機として稼動していますが、とても快調で満足です。
更にあまったPan4 1.6Gノートもあるのでこれも楽器として活躍させたい訳なんですが、MIDI入出力とオーディオインターフェイスが無い…RAMも少なかったハズだし、ちょっと無理かな。
いや、実は実現の可能性はあるんです。
引退したPC+$150でMIDI入出力とオーディオインターフェイスを付けられるのです。
結構有名なその方法とは?
次回「メインPC/DAW+VSTi」+「サブPC/GigaStudio専用機」+「ノートPC/VSTi専用機」? につづく。
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2009年3月3日 1台完結への道が大きく前進。限界突破しました↓
https://www.tinysymphony.com/archives/456
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